横須賀市にある学校(小学校、中学校、高等学校)の校歌制作に関わった著名な文学者、作詞家、作曲家を紹介します。
神奈川県立横須賀大津高等学校(其の2)―大正13年制定編-(作詞 松岡静雄/作曲 信時潔)
相模の海の走り水
かぐはしき名を後の世に
語りつぐがね乙女らが
学びの庭にいそしめる
(以下省略)
作詞の松岡静雄(1878−1936)は明治から昭和戦前期の海軍軍人、言語学者で、民俗学者柳田国男の弟。大正7年に大佐で退役し、国語学、言語学、南洋諸島民族などの研究に従事しました。著書に『日本古語大辞典』などがあります。作曲の信時潔(のぶとき・きよし)(1887−1965)は大正、昭和に活躍した作曲家。東京音楽学校卒業後、ドイツに留学、帰国後は母校の教授を務めました。第2次世界大戦中によく歌われた『海ゆかば』や旧制中学時代の横須賀高校の校歌の作曲も手がけました。
(洗足学園中学高等学校教諭 中島正二)