彼のタクト(指揮棒)が振り下ろされると、今まで張り詰めていた会場の緊張した雰囲気から一気に解放され、それぞれの洗練された音で会場が満たされ、調和し、そして、彼のタクトが止まると一瞬の静寂のあと、観衆の鳴り止まない拍手に会場が包まれ、達成感に満ちた演奏者の笑顔で素晴らしいコンサートの幕が閉じられます。いえ、まだ、拍手は鳴り止みません。
2021年12月12日に東京芸術劇場(池袋)で東京ニューシティ管弦楽団の第144回定期演奏会が開催されました。
2022年4月から、「東京ニューシティ管弦楽団」が「パシフィックフィルハーモニア東京」に名称が変わり、新音楽監督に飯森範親氏が就任することが発表されました。このコロナの自粛期間、こういう時代の中でどういう風に指揮者として、音楽家として生きていけばいいのかと自問自答を続けた結果、新しい取り組みに挑戦することを決意したそうです。
これからも、彼の一挙手一投足から目が離せません。
(参考資料「クラシック音楽情報誌ふらぽあ」)