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牧野富太郎その2

横須賀市自然・人文博物館で開催されている企画展示「牧野富太郎がみつめた植物-植物標本が語るもの―」の展示解説がありました。

今回の企画や展示のほとんどを手掛けた学芸員山本薫氏が牧野富太郎の生い立ちから植物研究の足跡を展示に沿ってわかりやすく説明されていました。

牧野博士が苦労をかけた寿衛子夫人に感謝の気持ちを込めて命名したというエピソードで有名なササ、「スエコザサ」も展示されていました。

このササは、アズマザサの変種で、宮城県と岩手県南部に自生し、耐寒性が高く、降雪地帯に植えても葉先が枯れにくいため、寒冷地の庭園では垣根や岩組の植栽に使われているようです。

牧野博士が1,500以上に命名している植物の中には綺麗な花を咲かせる植物もありますが、自身の研究を支え続けた寿衛子夫人にあえて地味なササを選んだ理由として、夫人が病床に伏した時期に、ちょうど本種の調査をしていたためと言われています。

東京都台東区谷中の天王寺にある牧野夫人の墓碑には、牧野博士自作の句「家守りし 妻の恵みや 我が学び 世の中の あらん限りや すゑ子笹」と刻まれています。

特別展示は、6月18日(日)までです。(入場無料)

(参考資料「練馬わがまち資料館」ほか)