夏の暑いある日、アリが額に汗しながら、えさを巣に運んでいます。一方、近くの涼しい草むらでは、キリギリスがバイオリンを弾きながら夏を楽しんでいます。
「アリさん、アリさん。こんな暑い日に、どうしてそんなに一生懸命に働いているんだい。それより僕といっしょに遊ぼうよ」キリギリスが不思議そうに尋ねると、アリはキリギリスの方を見ようともせずに早口でこう答えました。
「今、冬に備えて食料を集めているんだよ。あー忙しい、忙しい」
すると、聞く耳をもたないアリにキリギリスはこう言いました。
「まだまだ、冬は来ないよ。それより僕とセッションしようよ」
キリギリスの誘いにしばらく考えたアリは、運んでいたえさをゆっくりと下ろし早足に巣に戻り、ギターを取り出して、キリギリスと一緒に演奏し始めました。
あらためて良く見ると、そのアリは、なんと「クロード・チアリ」でした。
そんな楽しいアリばかりならばいいのですが、大切な住まいに被害を及ぼす「シロアリ」には要注意です。