「富嶽三十六景」で有名な葛飾北斎は、天保の改革により芸術活動に厳しい制限が加えられ、自由に絵を描くことができなくなりました。その後、小布施の豪商・高井鴻山の招きに応じて江戸を離れ、83歳から信州の小布施(長野県)で新しい芸術活動を始めます。90歳までにこの地を4度訪れ作品を残しました。
この絵は、小布施の祭りで巡行されていた祭り屋台の天井に描かれた東町祭屋台天井絵「龍図」です。
北斎は亡くなる前にこんな言葉を残しています。
「あと10年、いや5年の命を与えてくれれば、本物の絵描きになることができるのに…」