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逆賊の幕臣「Ogu-Li-De,Oku-La-Da」

2027年に放送されるNHKの大河ドラマが決定しました。松坂桃李が演じる幕臣の小栗上野介忠順(1827-1868)が主人公です。名門旗本の家に生まれた天才肌のエリートで、日本初の遣米使節になるなど、激動の時代の幕府内で大いに活躍します。勝海舟のライバルと目されました。フランスとも結び、幕府側から近代化政策を推し進めていきますが、薩長に敵視され、最期は非業の死を遂げます。明治新政府に「逆賊」の烙印を押され、歴史の狭間に消えていった存在です。「忘れられた敗者」である幕臣の知られざる活躍を描かれます。

ペリー来航後、条約を結ぶために渡米した江戸幕府の小栗は、船だけでなく船に必要な道具や機械を製作する海軍造船所をワシントンで見学した時に、日本の近代化には造船所の建設が不可欠であると強く感じました。帰国後、建設に反対する勝海舟をはじめとする幕府の要人を説得し、フランス人技術者ヴェルニーとともに建設に着手しました。

幕末の不安定な政局の中、完成した製鉄所が幕府の手を離れ、新しい持ち主の手に渡るかもしれない状況下においても、「幕府の運命に限りがあろうとも、日本の運命には限りがない。幕府のしたことが長く日本のためになるのであるならば、国の利益となる。同じ売据(うりすえ=家具付きの売家)でも土蔵付売据の方がいい」という国の将来のために、いまできることを精一杯やるという気概のある言葉を残しています。

小栗上野介の魂の籠った横須賀製鉄所は横須賀にありました。Life goes on.

(参考資料「美術展ナビ」「NHKのホームページ」「日本近代化の源泉・横須賀造船所」ほか)

▶Digital remastering(第175号すまい造りメール2016年10月号掲載)

「横須賀製鉄所物語」(井上吉隆著)
小栗上野介の生涯と日本の近代化に大きく貢献した横須賀製鉄所について井上吉隆氏に再検証していただき、この「すまい造りメール」第137号「小栗上野介と勝海舟」(2013年7月30日発行)より第263号「あとがき」(2024年1月24日発行)までの合計102回に亘り掲載させていただきました。尚、第1話から第21話までまとめた冊子(A4版全13ページ)は、横須賀市の中央図書館、北図書館、児童図書館で閲覧できます。是非ご覧ください。