「海軍カレー」によるまちおこしが、マスコミに大きく取り上げられたこともあり、日頃から交流のある旧軍港市(第二次世界大戦まで海軍鎮守府が設置されていた市)の舞鶴市から、まちおこしに「肉じゃが」を実施しているので1999年10月に実施する「赤レンガフェスティバル」で、同じ「肉じゃが」を推進している広島県呉市と本家争いのバトルを実施するので、横須賀市から「海軍カレーのまちづくり」についてのアピールをしてほしいとの要請がありました、さらに、佐世保市には現在検討中の「ハンバーガー」で参加を要請しているとのことで、4市が共同で食による「まちおこし」をしているとのアピールで、全国的にも情報発信ができるのではないかとの舞鶴市からの提案でもあり、市と商工会議所で対応することになりました、会議所では舞鶴まで遠征する事業者を選定するとともに、会議所からは吉井副会頭・岡本観光イベント部会長と事務局関係者が参加されることになりました。
10月9日舞鶴市役所前広場に特設ステージが設置され、快晴の中「赤レンガフェスティ
バル」が開幕されました。横須賀市の海軍カレーは、前夜に半ば徹夜で仕込みを終え会場に運び込まれました。舞鶴市も大鍋が持ち込まれ、呉市は道路事情で遅れて到着しましたが、広場には大勢の市民や近隣の人たちで埋め尽くされ、長い行列が出来上がりました。そして開会と同時にそれぞれのブースの食品が瞬く間に売り切れてしまいました。
午後には、アトラクションの前に4軍港市がまちおこしと食文化についてのPRを開始し
ました。我々は「海軍カレーのまちづくり」についてアピールし会場の注目を集め、観衆からは大きな拍手が湧きおこりました。そして「肉じゃが」バトルでは呉市と舞鶴市からの東郷平八郎が登場し我が市が「本家」だとの主張をして会場内から多くの声援が送られました。このイベントの大成功は関西のマスコミでは大きく取り上げられました。これが契機となって全国各地で食のイベントが開催されるようになりました。まさに舞鶴の「赤レンガフェスティバル」がその先駆けとなったものです。
(元横須賀市助役 井上吉隆)