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よこすか文学館

第六話 夢窓疎石と横須賀

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世界遺産にして京都五山第一位の天龍寺の開山は夢窓疎石(1275-1351)です。彼は様々な地方に赴いており、鎌倉の瑞泉寺もゆかりの寺です。また、彼は多くの和歌を詠んだことでも知られており、その詠歌を集めた『正覚国師集』という歌集を繙くと、「相州三浦のよこすかといふ所」の「入り海(= 湾)」に面した場所に「泊船庵」という小屋を建てて住んだことが書かれています。ここには、藤原定家の孫にあたる著名な歌人冷泉為相が訪ねており、その折の和歌も歌集に収載されています。なお、この「泊船庵」を記念した碑が現在のアメリカ海軍基地内にあります。

(洗足学園中学高校教諭 中島正二)