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よこすか文学館

九月の俳句

よこすか文学館<45>

横須賀に生まれ育ち、高浜虚子の俳句理念を継承し、長年にわたり活動を続けた俳人高田風人子の作品をご紹介します。

子規全集 一冊ありて 子規忌かな   高田風人子

第2句集『走馬燈』(1982年)所収。「子規」は言うまでもなく正岡子規(1867〜1902)、「子規忌」はその命日、9月19日です。作者の師星野立子の父が高浜虚子、虚子の師が子規です。「子規全集」は戦前に2度刊行されており、戦後も1970年代に講談社から上梓されています(25冊版)。「一冊ありて」ということは、全集1セットではなく、端本で1冊だけ持っていて、子規忌の今日ひもといてみよう、ということでしょうか。

(洗足学園中学高校教諭 中島正二)