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よこすか文学館

吉野秀雄(校歌の作詞)

よこすか文学館<93>

横須賀市にある学校(小学校、中学校、高等学校)の校歌制作に関わった著名な文学者、作詞家、作曲家を紹介します。

神奈川県立横須賀大津高等学校(其の3)―昭和21年制定編-(作詞 吉野秀雄/作曲 橋本国彦)

相模の小野の走り水
燃ゆる真命ひとすぢに
仕へまつりしたちばなの
姫の御名こそかぐはしや
(以下省略)

作詞の吉野秀雄(1902-1967)は昭和時代の著名な歌人です。群馬県高崎市生まれ。1931年以降、鎌倉に在住。青年期に喀血し終生病と闘いながら、作歌、良寛や『万葉集』の研究、随想の執筆を続けました。代表歌として「暮れなづむ窓にひびかふ蝉の声明日もかくして病むにしあらむ」などがあります。作曲の橋本国彦(1904-1949は東京生まれ。東京音楽学校で学び、1934年に渡欧、シェーンベルクら前衛音楽家に師事し、37年に帰国、モダニズムの作曲家として活躍しました。

(洗足学園中学高等学校教諭 中島正二)