小さな谷戸奥に追浜之祖師「法福寺」があります。緑に囲まれたお寺は、駅近くとは思えないほど静寂に包まれています。天保年間の「相模国風土記稿」によると、創建は明応3(1494)年4月8日、明鏡院日応上人で、開基檀越とされる田中伊豆守成隆が、用地を寄進して建立したとされています。本堂には、「祖師像」(室町時代)、「鬼子母神・十羅刹女像」(江戸時代)、「毘沙門天像」などが祀られています。
「南無妙法蓮華経」と自然石に刻まれた山門前の宝塔は、宝暦3(1753)年に第11世日遥大徳が、日蓮聖人立教開宗500年記念に建立しました。750年を迎えた今年は、山門及び客殿「芥爾庵」を檀信徒の外護のもと、新しく建て替え、ご住職の念願であった、宗祖の御心に触れようと参詣されるお一人お一人の安らぎの場を整えました。現在のご住職は、500年を越す古刹の36代目にあたります。