> 街並探訪 > 観る > 野島掩体壕

Town街並探訪

野島掩体壕

野島掩体壕(えんたいごう)は、横須賀市夏島町にあった旧横須賀海軍航空隊基地の戦闘機を空襲から守る施設として建設されました。標高55mの野島山のほぼ中央を東西にトンネル状に貫通する約260mの長さがあります。同時に掘削された近隣の夏島掩体壕と合わせて、海軍の小型機約100機を格納する計画でしたが、実際に使用されることなく、終戦を迎えました。

この掩体壕を建設した「横須賀海軍第300設営隊」は、横須賀海軍施設部第一部隊を改編した部隊で、海軍の将兵に技術者を加えた精鋭部隊でした。日吉台(横浜市港北区)の旧日本海軍連合艦隊司令部地下壕や松代大本営地下壕(長野県松代町)などの建設にも加わりました。これらはすべて戦争のために建設されたものですが、当時の土木技術の粋を集めた貴重な資料です。歴史的な遺産として保存し後世に伝えようとする動きが活発化してきました。